新しい第九
私にとって18番目の第九でした。こんなに明るく躍動的な第九は初めてです。全体的に、第九独特の厳かな感じよりもワクワクするような演奏と感じます。第3楽章が大好きで、これまではベーム/ウィーンフィルの1980年録音のゆっくりしたテンポの演奏が最も好きでしたが、ラトル/ウィーンフィルのものに変わってしまいました。第四楽章の合唱には少し違和感もありますが・・・、一度は聞くべき演奏と思いますし、第三楽章は絶対に聞いてみるべきと思います。
使用上の注意?劇薬のような演奏?
まさに劇薬というにふさわしい刺激的な演奏である。
過去に何十という第9の録音を聴き、何十という第9の演奏会を聴いてきたがこれほど固唾を飲むような演奏はあったであろうか。
名演としてバイロイトでのフルトヴェングラーの演奏があるが、いかんせん録音が古すぎてフルトヴェングラーの精神性が100%伝わってこないが、これは録音も新しくラトル/ウィーン・フィルの迸るような情熱が伝わってくる。
しかし何度も繰り返し聴きたい演奏かというと甚だ疑問である。
普遍的な演奏に慣れてしまい、ともすれば安定志向になりがちなリスナーに新風を吹き込む意味では大変意義深く面白いCDだが初心者がベートーヴェンの第9のファースト・チョイスとして購入するにはお奨めできない。
まさにこのCDはかなりクラシックに親しんだ人が安定志向になるのを矯正する為の劇薬なのである。
この使用上の注意と他のレビュアーのご意見を良くお読みになり、正しくお聴きください。
緩急、強弱自在
1楽章から3楽章まで、今まで聞いた第9とは微妙に違ったフレジーングがしてあります。強弱緩急についても、ん?と思うところがところどころにあるはず。それでも1から3楽章まではイメージの第9から外れることはない。驚きは4楽章。合唱が突然叫びだしたり、突然しずまったり、ついていくのが大変。こんなのありなの?という感じです。第9好きなら一度は聞いてみるべき演奏です。ベートーヴェンに重厚さを求める人には不向きではあるかも。
一度は聴くべき演奏です
フルトヴェングラー盤等と並んで「第九」を語るなら一度は聴いておくべき演奏だと思います。 即興的かといえば決してそうではなく、スコアを十分に研究しかなり綿密に練り上げた表現です。第3楽章までは準古典奏法(弦が左から第一ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第二ヴァイオリンと並ぶ)の良さを活かした八方に広がりつつも聞き手を包む演奏で、第4楽章で弾けます。ただ男声のソロがやや弱く、合唱が単調な感じがしますね。それとやや録音のバランスが悪いかもしれません。もしかするとラトルは本当は第4楽章を駄作だと思っているのかな。 いずれにせよ、ラトルはライブで聴くべき指揮者で、録音はライブで心酔したファンが思い出に浸るものでしかありません。来年の来日が待ち遠しい。
面白さは抜群です
実はラトルという指揮者があまり好きではない。などと言いながら、この話題盤を購入してしまう自分が悲しいのだが、この第9の演奏にはかなりブッ飛び、楽しめた。 第1楽章から、通常の「古典的」な演奏からは聴こえてこない、不思議な音のバランスで次々と驚かせてくれる。ウィーンフィルはいわゆるウィーン的なツヤツヤした響きとは一線を画し、強奏になると、ササクレ立った音を鳴らすことさえある。全体に乾いた響き。その語の楽章も普通とは違うところをふんだんにみせている。 最終楽章では合唱の歌い方がなかなか強烈。シュプレッヒシュティンメと評したサイトもあったが、確かに叫ぶような歌い方をする。 これだけいろいろとやらかしてくれながら、全体の統一感はぎりぎりのところで!崩していないように思う。 とにかく面白いことこの上ない演奏だ。ただ曲に込められた思いというものをこの演奏が表現してくれているのかといえば、やはり疑問が残る。 フルトヴェングラーのように心の底から音楽に没入できるような時代ではないのだと言われればその通りかも知れないが、せめてこの第9では、心をかきむしられるような思いをしたいとも感じる。
EMIミュージック・ジャパン
パッヘルベルのカノン〜バロック名曲集 蝉しぐれ (文春文庫) ベートーヴェン:交響曲第9番 ベートーヴェン:交響曲第9番 ボクの音楽武者修行 (新潮文庫)
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