陶子&硝子の冒険
北森鴻の作品にはハズレがないので、『狐罠』『狐闇』の両長編の冬狐堂が短篇で活躍する本書も、もちろん面白いです。人が死んだり、陰謀の仕掛け人を探ったりするのですが、どうもミステリーという感じはしません。 ですが、そのエッセンスは紛れもない一級ミステリのサスペンスがあり、読み物としても良質の面白さがあります。 個人的には表題作のビジュアルイメージに惚れました。
期待を裏切らない冬狐堂シリーズ
籏師・冬狐堂シリーズ、短編4作。萩焼の無形文化財久賀秋霜の遺作を壊した弦海礼次郎が自殺した、その謎を探る『陶鬼』、掘り師重松徳治が持ち込んだ完全体の埴輪そこに隠された理由を探る『永久笑みの少女』、緋色の覇者久美廉次郎が遺体で発見され陶子が買い取ったタペストリーは消えた、タペストリーの行方を追う『緋友禅』、故人のコレクションに含まれていた円空仏は鬼炎円空であった、鬼炎円空をめぐる『奇縁円空』。骨董という世界を舞台にしたミステリー、ストーリーは例によって非常に丁寧に進められる、女主人公の陶子のキャラも正しくハードボイルド、雑で大味なサスペンスが多い中、いつも読んだあと満足させられる。
冬狐堂シリーズ第三弾
これまでのシリーズとは異なり、短編集です。 前作は、他のシリーズキャラも登場し、にぎやかな感じでしたが、 この作品は、しっとりとした味わいがあります。 昔、目利きを教えてくれた老人との思い出にまつわるエピソードなど、 派手なアクションや、あっと驚く謎解きはありませんが、 その分、板についた印象で、しっくりとしているのが良い感じです。
文藝春秋
狐罠 (講談社文庫) 瑠璃の契り―旗師・冬狐堂 (旗師・冬狐堂) 凶笑面―蓮丈那智フィールドファイル〈1〉 (新潮文庫) 写楽・考―蓮丈那智フィールドファイル〈3〉 (新潮エンターテインメント倶楽部) 狂乱廿四孝 (角川文庫)
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