第4交響曲のアダージョがかくも美しい理由がわかる本
小生はベートーヴェンの第4交響曲第2楽章(アダージョ)が大好きである。若い頃にこの曲を聴いたとき、他の彼の交響曲作品(特に奇数番)ほどには興味をもたなかったのではあるが、ある日突然、この天国的に美しい作品にぞっこん惚れこんでしまった。しかし、何故あのベートーヴェンがかくもロマンティツクな作品を創造できたのかというのが小生の永い間の疑問ではあった。 この疑問に応えてくれたのが、第2次世界大戦後発見され、本書に収録されているベートーヴェンからヨゼフィーネに宛ててだされた一連の手紙である。 1804〜1807年は中期ベートーヴェンの最も偉大な創造の時期、穣り豊かな時期と呼ばれているが、ベートーヴェンのヨゼフィーネに対する激しいが、叶わぬ恋心こそがベートーヴェンをして交響曲第4番、ピアノ協奏曲第4番、バイオリン協奏曲などの永遠の名曲を創造させた原動力であったことを読者は理解するようになる。 ベルリオーズの「幻想交響曲」の場合も同じであるが、恋の力の偉大さを知り、人間ベートーヴェンを理解するために、激しいベートーヴェンが好きな人も、優しいベートーヴェンが好きな人にも是非とも読んで欲しい1冊である。 余談ながら、小生はヘルベルト・ブロムシュテットがドレスデン・シュターツカペレを指揮した演奏が最も好きである。
岩波書店
新編ベートーヴェンの手紙 下 岩波文庫 青 501-4 ベートーヴェンの生涯 (岩波文庫) Beethoven: Complete Masterpieces [Germany] ベートーヴェン―音楽の哲学 ゲーテ格言集 (新潮文庫)
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